もやもや病の子供たち

長男は6歳、三男は2歳でもやもや病を発症。そんな子供たちの闘病記録です。

三男のもやもや病

長男だけじゃなく、三男ももやもや病だった!?

我が家の長男は2年前、6歳の時にもやもや病を発症し、入院・手術を繰り返してきました。
そして、この夏に2歳の三男ももやもや病を発症、兄弟で同じ病気を患っています。

今日はこの三男のもやもや病の発覚から現在までを書いてみようと思います。

 

 【この記事の目次】

 

発覚のきっかけ 初めての発作?

三男は兄弟で唯一、熱性けいれんを起こしたことがあること以外はとにかく元気で、よく食べ、よく眠り、いつも上機嫌で手のかからない子供でした。
兄ちゃんたちと同じように空手を習うのを楽しみにしていて、家でも真似をしてキックやパンチを繰り出す暴れん坊。
生後6か月の時から保育園に通わせているので、長男の度重なる入院生活もなんとか乗り切ってきました。
この夏は長男が手術&縫合不全の再手術でバタバタしていたんです。

そんな7月の終わりのこと。
末っ子でよく泣く三男は、いつものごとく次男とケンカをして大泣きした後、慰めてもらおうと私のところにやってきます。座っている私の膝に顔をうずめてしばらく泣きべそをかいた後、立ち直って後ずさる時に足がもつれたような感じで屈みこんでしまいました。
おや?と思って抱き上げると左手、左足が脱力しており、上体もゆらゆらして、しっかりと体勢が維持できない。
ええ~?と思って声をかけると、顔が引きつった感じで、目も焦点が合っていない。
そのうち、変な顔で笑うような表情になり、笑う度に舌がちょろっと左側に出てしまう状態が5分ほど続きました。
そして、何事もなかったかのように、また遊びはじめたんです。

この瞬間に、あ~この子もか~と覚悟しました。

長男の時の脱力発作とは少し雰囲気が違うものの、こんな症状が起こるのはもやもや病以外に考えられないと思ったんです。

 

発作の翌日、MRIの予約

翌日にかかりつけの小児科に行き事情を説明して、長男と同じ総合病院への紹介状をもらって、その足で受診、MRIの予約にこぎつけたのですが。
2歳児ということでMRIの際に鎮静をかける必要があることから、最短でも予約までに半月かかりました。

 

MRIを受ける前に2回目の発作

朝食を食べている途中に突然泣き出し、そのまま前屈みになって力が抜けていく感じになる。
全身に力が入らずぐったりしている感じだが、どちらか片側が完全に脱力している訳ではない。
そんな状態が5分ほど続いて、復活。何事もなかったかのように朝食再開。

その日の夕方にも、寝転んでいる状態から立ち上がったらしっかりと力が入らずよろめく。
少しぐったりしている感じだけれど、脱力しているほどではない。
しばらくメソメソして復活。

こんな感じの症状だと、長男のことがなければ、単なる立ち眩みと思っていたかもしれません。
それぐらいもやもや病の発作は、「ん?なんだったの?」と思う程、何事もなかったかのように復活します。(我が家の兄弟の場合)

 

MRI当日

鎮静のシロップを飲ませてもなかなか眠ってくれずかなり苦労して寝かしつけ、受付時間終了間際のMRIに滑り込みセーフ。
ぐっすり眠っていたので、1時間弱で無事に撮り終えたとのこと。
その日は結果が出ないので、翌日の診断を待つことに。

 

もやもや病の診断

翌朝、やはり三男ももやもや病の疑いとの診断結果を受けます。
MRAで右側がとくに内頚~中大脳動脈の狭窄変化が疑われるとのこと。
初見には「もやもや病の初期変化を見ている可能性高い」と記載されていました。
小児科では採血をして、もやもや病以外に血流障害が起こるの病気を否定したら、あとは脳外科に引き継ぐとのこと。
てんかん薬が処方され、この日から服薬を始めます。

 

もやもや病、確定

採血の結果、他の病気の疑いは排除できたので、もやもや病の確定診断。
これ以降は診療科を脳外科に移し、長男と同じ部長先生が主治医となります。
長男の発覚時に比べると発作が頻回であることを考えると、できるだけ早く手術をする必要があるが、2歳という年齢がネックに。
脳外科としては手術そのものは可能だが、麻酔科やその後の経過を診る小児科の体制を整えられるかわからないので院内で相談したいとのこと。もし無理なら大学病院に紹介する形になると言われました。
他の兄弟の世話もあるので、できるだけ長男と同じく車で通院が可能なこの病院で手術を受けたい旨を伝えて帰宅。

 

手術の日程が決まる

その次の診察で当病院で手術可能との連絡を受けます。
小児科が手術後の受け入れ体制を整えてくれるとのこと。
できるだけ入院期間を短くするために、脳血管撮影とシンチをした流れで手術までもっていくことに。

 

脳血管撮影検査と脳血流シンチ

全身麻酔にて脳血管撮影と脳血流検査を受けます。


脳血管撮影検査の結果、右内頚動脈先端はほぼ閉塞しており、もやもや血管が発達していること、左もまだ閉塞はしていないものの、先端が細くなっていることが判明。
血流検査では、それなりの血流は保たれていて、負荷をかけても反応はある程度認められたものの、右前頭葉ではやや反応性が悪いことが判明。
これまでの症状が右半球であることや抗てんかん薬を投与後も発作が起こっているため、手術を薦めるとのこと。
現状でもある程度の血流があるため、間接血管吻合を実施することが決定。

 

手術当日

全身麻酔で、右半球を開頭し、筋肉や皮下の帽状腱膜という組織を有茎で持ってきて脳表に張り付ける手術を実施しました。
2歳と幼少で貧血が怖いので少し切っては止血を確認して進めていくので時間がかかると言われていたけれど、想定しているよりもかなり早く5時間半ほどで家族待合に連絡が入りました。
(長男の時は7時間ほどかかったので、もっとかかると思っていた)
麻酔が切れるタイミングで左手足の動きを確認して、すぐに鎮静をかけます。
もやもや病は泣いて過換気になることが一番心配なので、しばらく鎮静で様子を見ることに。

 

ICUでの2日間

手術の翌日はICUで過ごし、ずっと鎮静をかけてうつらうつらさせている状態。
目が覚めてきて大泣きしそうになると鎮静を追加して、強制的に眠らせます。
手術翌々日の朝に鎮静を解除し、容体が落ち着いていることを確認して小児科病棟へ移動。

 

順調に回復

小児科病棟に戻ってからはとにかく元気で、あっという間に点滴も外れ、いつも通りに。
手術した頭を痛がる様子もなく、高熱が出ることもなく、順調に回復しています。
手術からちょうど1週間後に抜糸開始。2日に分けてホチキスの抜糸を終え、傷口の治りの悪かった部分の糸の抜糸も本日無事に終了!
あとは傷口がキレイに、完璧に治ったことが確認できれば退院できることになってます!

 

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